xtools LE
エックスツールズ・エル・イー




*2007年9月初版リリース予定*


■概要

 「xtools LE」(xtools Limited Edition)は、mtsfファイル(mtsf=マルチプル・タイムシート・フォーマット)やxpsファイルを元にAfter Effectsプロジェクトを自動構築するツールです。mtsfファイルに書き込まれた情報を読み取り、After Effectsレンダーオートメーションにてアニメ撮影作業工程を大幅に自動化します。mtsfやxpsの運用に最適な作業環境を整えれば、ドラッグ&ドロップという最低限の操作でAfter Effectsを自動制御し、何十カットも連続処理する事が可能となります。

 「xtools LE」は「購入コストフリー」、すなわち一般的に「フリーウェア」と呼ばれる形態で配布する為、「xtools LE」への対価を支払う事無く使用可能です。入手後の複製行為に対する制限もありません。
 *注)プログラム及びアプリケーション内部の改ざん行為はご遠慮下さい

 mtsfもしくはxpsを作成するエディタとxtoolsのレンダラーとなる「MacOSX&After Effects」があれば、自動処理運転がすぐにでも稼働可能となります。

【xtools LE〜動作環境】

  • mtsfまたはxpsの作成
    • 何らかのOSとテキストエディタ

  • 実際の映像レンダリング
    • MacOSX10.5とAfter Effects Professional CS3の動作する環境

 mtsfファイルの作成は汎用テキストエディタまたはXMLエディタを用いるので、Windows、MacOS9、MacOSX、Tron、Linuxなどテキストを扱えるOSとアプリケーションならば(つまり、OSを問わず)、「xtools LE」を制御するファイルを作成可能です。


テキストが作れるアプリケーションならば、mtsfを作成可能。勿論、WindowsやLinux系のテキストエディタでもOK。

 「テキスト形式で記述可能」と言う性質を考えれば、遠隔地に対しメール本文でやりとりする方法も充分可能です。例えば演出家が出先(編集スタジオ・V編スタジオなど)で携帯電話のメールにてシート本文を受け取り、修正して撮影スタジオに返信する事すら可能です。

 mtsfファイルは以下の要素が記録可能です。

  • mtsfファイル情報の記録
    • mtsfファイルの文字コード
    • mtsfファイルを作成した会社・部署名
    • mtsfファイルを作成した作業者名
    • mtsfファイルを作成した環境
    • mtsfファイルを作成した日時
    • mtsfファイルを変更した日時
    • デリミタの設定

  • カット情報の記録
    • 撮影前工程情報(原画担当者・担当演出の名前など)
    • 撮影会社・部署名(履歴保存)
    • 撮影作業者名(履歴保存)
    • 作品名
    • シーン・話数
    • カット番号
    • 撮影タイプ
    • 撮影テイク
    • デュレーション(ムービーの実デュレーション)
    • 尺(トランジションによる交差を考慮したデュレーション)
    • 撮影環境(履歴保存)
    • 撮影開始日時
    • 撮影修正日時(履歴保存)
    • 撮影終了日時
    • 注釈(履歴保存)
    • リテーク情報(履歴保存)
    • 任意の情報(任意キー&値のペアによる記述)

  • 撮影素材ファイルスペックの記録
    • 各素材のPOSIX Path
    • 各素材の解像度(ドット・パー・インチ、センチ、ミリのいずれか)
    • 各素材の解像度適用(マッチ、無視など)
    • ひな形コンポジションのPOSIX Path
    • 収集動作の設定

  • 動画タイミング情報の記録
    • セルのタイミング
    • BGやBOOKのタイミング
    • BANK(兼用素材)のタイミング
    • セル重ね(BG等含む)の順番
    • セリフ/SEトラックのタイミング
    • コメント挿入のタイミング
    • BGやセルごとのカメラワーク(セル引きやBG引き、セルのF.I,F.O、ダブラシなどはこの情報で指定
      • BGやセルごとのフィルタ

    • カメラ情報の記録
      • 撮影台の解像度
      • カメラワーク
      • フィルタ
      • PAN
      • TU,TB
      • 回転
      • ブレ

    • レンダリング情報の記録
      • 色深度情報(その他の情報はひな形ファイルに依存)
      • 結果の発信・送信アドレス

    • (参考)カメラワークとフィルタ
      • 解像度の適合
        • 解像度マッチ(Scale)
      • カメラワーク〜台の操作
        • タップ位置(AnchorPoint)〜After Effects上の疑似タップ
        • PAN(Position)
        • TU, TB(Position/3D)
        • 回転(Rotation)
        • ブレ(Position)
        • フェアリング指定(台の制動)
      • カメラワーク〜カメラ本体
        • 仮想レンズ設定(疑似レンズ)
        • 露出(Opacity)
        • オーヴァーラップ(Blend)
        • ストロボ(特殊処理)
        • ピント(LensBlur〜ffxファイルでカスタム可能)
      • フィルタ
        • セル・BG用〜アニメーションプリセット
          • ffxファイルを指定
          • 透過光などのレイヤーごとのフィルタの他、スムージング等の基礎処理もフィルタとして管理
        • カメラ用〜フィルタコンポジションの連続ラスタライズ
          • プロジェクトファイルを指定


     上記の記録項目をご覧頂ければ、mtsfの記述・指示範囲内で通常撮影内容(例えば、テレビシリーズ規模の撮影内容)のほとんどを実現できる事がお判りかと思います。


     xtoolsをどう使うかは、まさに、使用者の工夫次第です。


    ■リリーススケジュール(予定)

    • 2007年6月アルファ版公開
    • 2007年9月ベータ版公開
    • 2008年1月正式版公開


    ■ソフトウェアリスト

    1. CBXm(CBXの機能限定版)
    2. RQXm(RQXの機能限定版)
    3. マニュアルファイル(HTML)
    4. サンプルプロジェクト(テスト動作用)
    5. mtsfエディタ(mtsfファイルの簡易エディタ)

    ●mtsfエディタのスナップショット

    開発中のスナップショットにつき、バージョンによるタブ表記の相違があります。

    *「mtsf簡易エディタ」とは、「空欄穴埋め形式」でmtsfファイルを作る専用アプリケーションです。HTMLファイルがそうであるように、mtsfファイルもテキストを作成できるアプリケーションならば何の問題も無く作成可能ですが、簡易エディタのような専用アプリケーションを使う事により、テキストソースを直接編集する事なくmtsfが作成できます。今年配布パッケージに同梱されるmtsfエディタはMacOSX版ですが、来年以降はWindows版も同梱予定です。


    ■動作環境

    mtsf作成に関して

    1. 日本語のテキストファイルを作成できる全ての環境
      〜文字コードはUTF-8を推奨
      〜書式はXMLを採用

    xtools動作に関して

    1. MacOSX10.5
    2. Adobe After Effects CS3 Professional
    3. QuickTime 7.1
    4. AppleScript実装(MacOSXビルトイン)
    5. ShellScript実装(MacOSXビルトイン)
    6. 上記条件が動作するハードウェア環境
    7. Xcode(必須ではありませんが推奨)


    ■運用に関して

    ●プラットフォームについて

     xtoolsはMacOSXリソースを大々的に活用している為、他プラットフォームへの移植には大きな時間と労力が必要となり、個人開発である状況ゆえに、MacOSXオンリーのリリースとなっています。

     Windows環境主体の場合は、mtsfもしくはxpsの作成のみをWindowsプラットフォームでおこない、After Effectsレンダリング工程を4コアもしくは8コア装備の8〜16GBメモリ搭載Mac複数台で集中レンダリングする方法も考えられます。(勿論、リーズナブルな価格帯のMacでもレンダリング可能です)

     Intel MacのMacOSXは、WinとMac両OSのブートが可能です。例えば、終業まではWindowsVistaで撮影オペレーションをおこない、OSXでrebootしxtoolsをセット・スタートして帰宅、翌日始業前の移動時に携帯メール(xtoolsが結果をメールで報告します)で状況を把握する‥‥と言った「芸当」もこれからは可能となるでしょう。

    ●実際の作業について

     mtsfやxpsは従来の撮影スタイルの基礎部分を記述できる仕様となっているので、記述する事自体がハードルの高い作業と言えます。しかしながら、1作品の作業内においては撮影仕様が頻繁に変わる事は考えられず(むしろ統一する事が望まれる)、作業開始時にひな形mtsfファイルを作り、そのひな形ファイルを作業スタートポイントとして設定すれば、後はカットごとの内容に編集しなおすだけです。

     アニメ撮影の指示を知る人間(例えば演出家など)であれば、ひな形ファイルからスタートしてmtsfファイルを完成する事が出来ます。すなわち、フィルム時代の「撮出し」に相当する作業が可能となります。

    ●ファイルフォーマットの互換性について

     「xtools LE」はmtsf及びxpsを設定ファイルとして使用します。他のタイムシートファイルはインポート・エクスポートのみに対応します。

     「xtools LE」の動作には、撮影プロセスにおける多く制御情報が必要なため、タイムシートのタイミング(コマ打ち)情報のみの記録に留めたファイルフォーマットでは、設定ファイルとして用いる事ができません。撮影作業情報を包括したタイムシートファイルフォーマットが必要となります。

     既にxtools非ネイティブのタイムシートファイルで作業している場合は、「xtools LE」の「タイムシートファイルから読み込み」機能でmtsf・xpsに変換して用います。

     またファイルフォーマットが非公開のファイルについてはインポート・エクスポート共に非対応ですが、プラグイン(シェルスクリプト形式)の追加で今後対応できるかも知れません。*読み書きプラグインは一定書式のタブ切りテキストを書き出す仕様となります。

    技術リンク:
    mtsf→準備中...
    xps→ねこまたや [ http://homepage2.nifty.com/Nekomata/ ]

    ●mtsfとxpsの取り扱いについて

     mtsfはAfter Effectsの使用を前提としている為、撮影システムを「ひな形After Effectsプロジェクトファイル」からスタートします。よって、撮影のフィールド(台)の設定やカメラの設定などの撮影基礎環境に関する設定は、After Effectsプロジェクトファイル(.aepファイル)に大きく依存しますし、光学フィルタのシミュレーションもAfter Effectsの機能を前提としています。

     撮影環境・撮影要素をAfter Effects使用環境からの視野で捉え、作業環境を構築する場合はmtsfを用いる事をお勧めします。作業前にmtsf運用環境を整備する事で、平易な内容のカットならばAfter Effectsに一切触れる事無くカットを完成(ムービーとしてレンダリング)させる事も可能です。「コラップストランスフォーム」「アニメーションプリセット」などのAfter Effects限定要素を最初から組み込んだmtsfは、「After Effects使用環境に限定すれば」使い勝手の良いファイルフォーマットと言えます。

     撮影環境をグローバルな視野で捉え、そこからAfter Effectsにシフト・アサインする方法を取る場合は、xpsフォーマットを用いる事をお勧めします。xpsはAfter Effectsでの使用に限定した仕様では無いので、新アプリケーションが登場した際にも対応可能となる性質を持ちます。極例を挙げれば、Photoshopをスクリプト動作させて撮影する様な場合においても、xpsはそのグローバル性から設定ファイルとして活用可能です。

     「xtools LE」では、mtsfをネイティブ設定ファイルとして使用しますが、xpsファイルにおいても最大限の互換性を保ちつつ設定ファイルとして活用する予定です。

     以下にmtsfとxpsの特質を挙げておきます。

    • mtsf
      • After Effectsの機能を多数利用しているので、After Effects上において高効率な自動処理が可能
      • ユーザー任意のaepファイルやffxファイルを追加する事で、カメラワークやフィルタワークを増やす事(ユーザカスタマイズ)が可能
      • After Effectsの使用方法をmtsfに準拠させる必要がある
      • After Effects以外では使えない
      • XML書式なのでXMLを扱うエディタで編集可能(シートを書き写す際に、効率が良いかは別ですが‥‥)

    • xps
      • 特定アプリケーションに依存する事なく、撮影技術要素を記述可能
      • After Effects以外のアプリケーションにも使用可能
      • After Effectsで使用する際に、After Effects上の仕様を鑑みた変換プロセスが必要

    ●機能拡張について

     「xtools LE」は既存の機能に加え、設定ファイルを追加する事で機能を拡張できるよう設計してあります。現在、以下の機能が追加できます。

    • カメラフィルタ
      • 定型書式で作成したプロジェクト&コンポジション(AEPファイル)
    • セル・BGフィルタ(レイヤー単位のフィルタ)
      • ffxファイル
    • カメラのモーション
      • 定型書式で作成したプロジェクト&コンポジション(組み込みエクスプレッション)
    • セル・BGのモーション(レイヤー単位のモーション)
      • ffxファイル(組み込みエクスプレッション)
    • タイムシートファイルの読み込み・書き出し
      • シェルスクリプトファイル
        〜タイムシートファイルを定型タブ切りテキストへ変換するスクリプト
    • カットボールド(スレート)の背景画像
      • After Effectsにて読み込み可能な静止画
        〜セリフボールドはセル扱いとなりますので、使用当初から制限無くカスタム可能です
    • カットボールド(スレート)のレイアウト
      • ひな形コンポジションの編集で変更可能(変数レイヤーの名称変更は不可)
    • etc.....

    ●機能制限

     「xtools LE」は機能限定版の為、フルバージョンに比べて以下の機能が制限されます。

    • atDB(専用データベース)への読み込み・書き込み(読み込みは一部可能)
    • 任意データベースとの接続ブリッジ機能
    • ムービーファイル名変換機能(書き出すファイル名はすべてatDB仕様となります)
    • プロジェクト保守機能
    • ポスト処理機能(伝票作成機能等)



    注1) 「xtools LE」は現在のところ、MacOSX10.4以降・After Effects Pro 7.0以降で動作する仕様として開発中ですが、MacOSX10.5とAfter Effects CS3のリリース後は、動作環境はそれぞれ10.5, CS3へと変更となります。(*最新版が必要な理由は、開発者の環境において、旧バージョンでは動作確認できないためです。)

    注2) mtsfファイルはatDB仕様に準拠しているので、atDB(現在のところ、「atDB-AT」のみ使用可能)作業環境であれば、情報の多くをatDBとリンクする事が可能です。事前に尺や作業者名などの情報がatDBに記録してあれば、mtsfはその情報をxtoolsにリダイレクト可能です。



    INDEX


    IntegerQ INDEX
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